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それでも人生は続く。

やっぱり生命保険には加入しないでおこう

 

生命保険のカラクリ (文春新書)

生命保険のカラクリ (文春新書)

 

前々から気になっていた本を読んだ。著者の岩瀬氏はライフネット生命の創業者(現社長)。東大在学中に司法試験合格→ボストン・コンサルティング・グループ→ハーバードMBA、という経歴で、ビジネス本や雑誌を読む人には有名だと思う。文章が論理的で非常にわかりやすい。

私は保険には入っていないこともあり、そもそも生命保険というものをよく理解していなかった。

この一冊で保険の仕組み、保険会社がどうやって儲けているのか、保険との付き合い方といったことの基本が一通りわかるので、保険について理解している自信がない人(保険に加入している人も含め、日本人のほとんどではないだろうか?)は読むべし。

 

保険業界にはたくさんの問題点がある。例えば、

・保険は人生で2番目に高い買い物(住宅の次)であるにもかかわらず、日本人は保険の内容をしっかり理解しないまま契約している  

・日本の保険商品は、「保障」と「貯蓄」が一つの商品に合わさっているため、買い手(顧客)はおろか売り手(販売員)すら正確に内容を理解できないほど複雑な商品になっている

・保険は株や投信といった金融商品と違って、保険会社の手数料を顧客に開示しない。(ライフネット生命が初めて開示した)
たくさんの営業職員(生保レディー)に依存した販売体制の確保するための高いコスト、金利がよい時代に顧客に約束した高利回りと実際の運用収益の差、これらを保険料に上乗せして顧客に負担させている
 
・保険料が支払われる事故や病気が発生しても、請求がなければ支払わないといった「不払い問題」(そもそも顧客側も特約の内容を理解していなかったり、特約の存在を忘れていたりする)
 
 
本書では、こうした保険会社の「顧客軽視」の体質を余すことなく指摘している。
また、日本では「民間保険は公的保険の補完である」として、健康保険の高額療養費制度医療保険には加入せずに貯蓄で対処する」といったことも説明してくれている。
 
「大手の保険会社はぼったくりだからネット保険に乗り換えてほしい」という意図もあるだろうけれど、自分の業界の問題点をここまでちゃんと書いてくれている本は中々ないだろう。
本書を読んでいると、保険業界が最低な業界に思えてくるが、その分「問題が多い業界だからこそ、それを変革し、成功するチャンスがある」という著者の志も伝わってくる。
 
 
結局のところ、顧客軽視の保険会社も悪いが、ろくに調べず理解しないまま保険を契約する顧客にも問題があるということだと感じた。
投信の場合と同じく
・自分が理解できない商品は買わない
・金融機関のセールスとは極力関わらない
ことが大事だ。ちなみに私はこれからも保険には入らないだろう。本書を読んで一層その思いが強くなった。