大卒だって無職になる
大卒だって無職になる "はたらく"につまずく若者たち (ホビー書籍部)
- 作者: 工藤啓
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2013/11/14
- メディア: Kindle版
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大学を卒業して就職できなかった、あるいはいったんは就職したものの、会社でうまくやっていくことができずに会社を辞めてしまう若者がたくさんいる。
働くことにつまずいた若者たちを支援するNPOの代表者が、それらの事例を友人に話すといった設定になっている。(あくまで実際の事例をもとにしたフィクションとのこと)
いろんな事例が出てくるんだけど、共通して出てくるキーワードは
- まじめ
- 学校のテストや論文は問題なくできる(だから学校を卒業するまでは、その人の問題が見つかりにくい)
- 内気、自分に自信がない
- 仕事で力の抜き具合、コツがわからない(すべて完璧にやろうとして疲れてしまう)
まあ、よく聞くフレーズばかりだ。一言で言えば「コミュ力」になるだろう。
そして僕もこれらの要素が全て当てはまる若者の一人だ。幸いにも偏差値の高い大学を卒業したことで無事に就職できたし、今のところ6年くらいサラリーマンとして働いてきたけれど、一歩間違えると働けなくなっていたと思っている。
最近よく感じるのは、仕事は本当に人間関係やコミュ力で決まるということ。例えば以下のポイントが大事だ。
- 困ったときにいかに上手く周りに助けを求めることができるか。そのために良好な人間関係、貸し借りを普段からつくっておく。
- ミスを恐れずに素早く行動に移せるか。完璧主義にならないようにする。
- 自信を持って堂々とふるまう。周りになめられないようにする。
一方、働くことにつまずく人たちは、
- 周りに聞くべきことと自分で判断すべきことの区別がつかない。周りに相談すべきことを相談しなかったり、自分で考えるべきことを人に聞いてしまう。
- 日頃、周囲とコミュニケーションをとっていない。ちょっとした雑談などに参加していない。(参加できない)
- ミスを恐れて考え込んでしまう。重要でないところにこだわってしまう。
- おどおどして、周りになめられている。その結果、さらに周りとのコミュニケーションがとれなくなり、助けを求めることが難しくなる。
こういった状況に陥ってしまっていると思う。僕自身がそうだからだ。このエントリーを書いててすごく悲しくなってきた。
これが重症化し、周りの人が冷たかったり、営業のノルマがあったり、長時間労働だったりすると、本当に働けなくなってしまうんじゃないかと思う。
上で挙げた要素が重要なことは誰でも知っていると思うが、知っていてもなかなか改善、実践できない人が多いだろう。人の性格なんて簡単には変えられない。
変わるとすれば、部署異動で全く新しい環境に移るときだろうか。
簡単に会社を辞めてしまうわけにはいかないけれど、どうしても耐えきれなくなってしまったら、精神を壊す前に会社を辞めよう。