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Life goes on

それでも人生は続く。

「松本」の「遺書」

 

「松本」の「遺書」 (朝日文庫)

「松本」の「遺書」 (朝日文庫)

 

 別にダウンタウンのファンではないんだけれど、前々からなぜか気になっていた本。1993年〜1995年くらいに書かれたコラム集。この時期はダウンタウンが絶頂期に入り始めたころだろうか。

当時、自分は小学校生だったので、「ガキの使い〜」は見てないし、「ごっつええ感じ」もあまり記憶がない(見てもたぶん笑いを理解できないだろうが)。

内容は「笑い」とか「芸人として、プロとしての仕事」について語ってるものが多い。語り口が自信過剰で今の松本氏とは少し違うイメージだ。素でこうだったのか、当時のキャラに合わせたものなのか、自分にプレッシャーを与えるためなのかはわからないけれど。

 

「自分は天才だけれど、才能にあぐらをかかずに努力もしている。だから俺にかなう芸人はいない」といったフレーズが何度も出てきて印象的だった。

よく深夜までテレビの収録した後、さらに明け方まで番組の打ち合わせ、企画をしていたようだ。「レギュラー番組が○本ある」といっても、ただ出演するだけの芸能人と、番組の企画から関わるのとでは全然違う。相当なハードワークぶりがうかがえる。

また、あるコラムのこの部分

オレはギャグ(流行語)が大キライだ!無名のお笑いタレントが名を売るには、ギャグを作るのが一番の近道であることは、まず間違いないだろう。困ったときとりあえずギャグがあれば、その場を切り抜けることもできる。

しかし、それってチョット違う気がする。

お笑いの基本は意外性であり、「出るぞ出るぞ、やっぱり出た!」というのは、個人的に好きじゃない。

(略)

結局オレという男は、楽をして売れることを好まず、自分をつらい立場に置いて、どこまでやるか見てみたい、SMの気があるのだろう。

(略)

新人のころから、これをやったら売れると言われると、それをやらずに売れてやろうと思い、こんなことをしたら売れないと言われれば、ぜひ、それをやって売れてやりたくなるのだ(あまのじゃくと言われればそれまでだが)。

 「楽をせず、自分にプレッシャーを与えることの必要性」について語っている部分だ。以前のエントリーで書いたウメハラ氏の本にも同じようなことが書いてあったのを思い出した。

「10の強さを手にできる平坦な道を行くのではなく、苦しい思いをして11、12、13の強さを手に入れる」といったことだ。

どんな分野であれ、楽な道を選ばず、自分にプレッシャーをかけ、苦しい思いをしてひたすら力を伸ばしていくことが大事なのだと改めて感じた。