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それでも人生は続く。

【読書メモ】<不良>のための文章術 書いてお金を稼ぐには

 

<不良>のための文章術 (NHKブックス)

<不良>のための文章術 (NHKブックス)

 

 「不良」の文章とは何か?

プロのライターは読者を楽しませる、役に立つことがすべて。顧客(読者)第一主義。そのためなら美しく正しい日本語や正論なんて書かなくていい、ということを「不良」を表現している。

本書はプロのライターである著者が、読者に「不良」の文章技術を身につけてもらうために書いた本だ。

 

本書の良い点は、「書評」、「グルメ」、「街歩き」といったテーマの記事について、まず素人レベルの例文を見せ、それをプロの技術で洗練させる過程を見せてくれるところだ。

文章の切り口、言葉選び、音や視覚のリズム…といったテクニックから、体を張る、みんながやりたがらないことを代わりにやってあげる…といった読者サービスの精神まで舌を巻くものばかりだ。

例文はいかにも素人が書きそうな文章なのだが(思わず噴いてしまうものもある)、現実にはブログなどでよく見るレベルだ。むしろ例文よりひどいレベルの文章もたくさんあると思う。

そんな文章でも、著者がアレンジして完成した文章はどれも面白く、すらすら読めるのだからすごい。

 

本書を読めば、プロのライターは読者を楽しませるために徹底的に準備し、書いた文章を分析して何度でも書き直しをする、ということが本全体から伝わってくる。書評ならその著者の関連作品を複数読む、グルメならレストランに行くまでの楽しみ方も書く…といったことだ。プロのライターは一本の記事を書くだけで相当な時間とお金をかけている。タイトルで「不良」などという表現をしているが、読者に対しては実に真摯だ

ブログをやっていると、「読者に役立つ〜」などとうたいながら、アクセスアップやアフィのため毎日更新しているだけで中身がない記事とか、明らかに他の人のネタをパクった二番煎じの記事をよく目にする。お金を稼ぐという目的は同じであっても、プロのライターとは真逆だ。

曲がりなりにもブログでお金を稼ごうとするのであれば、本書を読んでライターとしての技術や心がまえを身につける努力をすべきだろう。

本書は残念ながら絶版になってしまっており(なぜこんな良書が絶版になるのか不思議だ)、Amazonで中古本を買わなければならない。それでも買う価値ありと言いたい。