【読書メモ】ジョコビッチの生まれ変わる食事
ジョコビッチはストイックすぎる
読者が最初に抱く感想は、「ジョコビッチはストイック」ということだろう。
本書ではジョコビッチの食生活を中心に、睡眠、瞑想、ストレッチといった習慣について紹介されている。
ジョコビッチはだいたい8時間睡眠、残り16時間のうち約14時間はテニス、トレーニング、食事に使っているとのことだ。プロスポーツ選手ならこれくらいは当たり前のことかもしれないが、テニスのため、自分のコンディションを高めることにすべてをささげている。
そして特にこだわっているのが、本書のテーマである食事。
ジョコビッチは2010年の時点ですでに世界ランキング3位だったが、フェデラー、ナダルといったトップ選手にまだ安定して勝つことはできなかった。大事な場面で、たびたび原因不明の体調不良になってしまうことがあったのである。
その原因はグルテン(小麦に含まれるタンパク質)によるアレルギーであった。
食事の改善によって体力・メンタルとも大いに向上し、翌年には世界ランク1位となったのである。
一般人がマネするのは無理なのでは?
本書ではグルテンフリー、オーガニック、新鮮な食材の素晴らしさについて、これでもかというほどたくさん書かれている。
ジョコビッチは「食事にいくらでも金をかけられるから」、「周りのスタッフが万全のサポートをしてくれるから」こそできるんだろうと私は最初考えた。
一般人は食事にかけられるコスト(経済的にも時間的にも)はかなり限られている。糖質制限の食事も、やり方をまちがえれば、むしろ体に悪影響が出る。
しかし、大事なのは自分ができそうなことを1つでも生活に取り入れることだ。
本書でも「自分の肉体が発する声に耳を傾けること」や「あなた自身でいろいろ試してみること」という言葉が繰り返し言われている。
すぐに試してみたいこと
最後に、私が試してみたいと思ったことをまとめる。
・ゆっくり、よくかんで食べる
・外食を減らし、自炊する(保存料、添加物を避ける)
・小麦、砂糖が含まれる食品をできるだけ避ける(グルテンや質の悪い糖を避ける)
・ココナッツオイルを朝15cc、コーヒーにいれて飲む
(ケトン体という物質が糖の代わりのエネルギー源となる、集中力の向上)
・朝、はちみつを食べる(フルクトースという上質な糖が含まれている)
・冷たい飲み物を飲まない
(体内で水分を体温と同じ温度に上げるときに血流が悪くなるのを避ける)
・睡眠と運動を増やす
具体的な食事メニューや糖のコントロールについて知りたいと思った人は、ぜひ本書を読んでみてほしい。