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『語学で身を立てる』猪浦道夫

 

語学で身を立てる (集英社新書)

語学で身を立てる (集英社新書)

 

 1年以上前に買った本だが、最近また読み返した。今までに5回くらいは読んだと思う。

「語学力を活かした仕事をしたい」という人は多い。では実際に「語学を活かす仕事」とはどのようなものがあり、どうすればなれるのかということを考えていくのがこの本のテーマだ。

本書で取り上げられている、語学を活かす道は以下の3種類だ。

  1. 語学の専門家(通訳、翻訳、英会話講師、教師など)
  2. 会社の中で語学を活かす(海外部門などで働くビジネスマン)
  3. 語学関連で起業する

2や3になると語学は一つのツールでしかないけれど、現実的に実現する可能性が高い道は2だ。

しかし、この本を読むような人は1を希望する人が多いだろう。そのためメインは1について、

  • どうすれば通訳や翻訳になれるのか。
  • 最低どの程度の語学力が必要か。そのためにどのような勉強が必要か。
  • どんな人が向いているのか。
  • 英語だけでなくフランス語、ドイツ語、イタリア語…などその他の言語の場合はどうか。それらの市場規模について。

といったことが書かれている。本気で語学のスペシャリストを目指す人、目指している人には役に立つだろう。

僕がこの本を何度も読んでいるのは、この本を読むといつも心打たれる部分があるからだ。(以下引用)

 二十代で語学で身を立てたいと思っている人は、しばしば、組織の中で自分の人生が行き詰まって、新しい世界を求めている人、それからフリーターなどを続けてきてモラトリアム人間で来たが、三十代を前に自分の真のライフワークを求め始めている人も多いのではないかと感じています。語学教師をしていてそう感じるのです。

(中略)

こういう人の多く(特に男性)は、自分に自信がもてないでいます。なにかあったときに自分一人ぐらいどうやっても食べていける、ということに自信がもてないようなのです。

(中略)

もし自分をぶつけるものを求めているのでしたら、ファジーな気持ちでいいですから、いまなんとなく身をおきたいと思うもの(業界)で、一年間、心をこめて仕事に邁進してみてはいかがでしょうか。真剣にやらないと限界がみえません。そして、その一年間やったものが仮に自分のライフワークにならなかったにせよ、必ずそれを見つけるヒントが得られるでしょうし、その経験は将来にとってプラスになりこそすれ、決してマイナスになることはありません。語学業界でもまったく同じことがいえます。そのためにあと一歩の勇気をもって、自分を信じてチャレンジしてみることがよいでしょう。

この部分が僕の心境にぴったりなのだ。同じことを考えている人はやっぱり多いんだろうか。